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みなさんこんにちは!
シンワオートマチック株式会社の更新担当の中西です!
さて今日は
シンワのよもやま話
~アルミと季節の関係、そして未来への挑戦🍁~
朝夕の寒暖差が大きく、空気が乾き始める季節。
アルミサッシ加工現場では、温度と湿度が品質に直結します。
アルミは熱膨張率が高く、1mあたり1℃で約0.024mm伸縮します。
つまり、日中と夜間で10℃差があれば0.24mmの誤差。
この微妙な差が、組立精度や取付寸法に影響します。
そのため工場では、常温(20℃前後)で組立・検査を行い、
“中立状態”で出荷するのが基本です。
乾燥期の11月は静電気が発生しやすく、
粉体塗装やシート貼りの作業に影響します。
現場では、
・アース線による放電
・加湿器での湿度管理
・帯電防止クロスでの拭き上げ
といった細やかな対策を行い、
仕上げ面の美観を保ちます。
近年、加工業でもデジタル化が進む一方で、
手加工の感覚を持つ人材が減少しています。
ノギスの“手感”、トルクの“重さ”、刃先の“音”。
こうした感覚は、現場でしか学べない。
ベテランが若手に伝えるのは、
技術だけでなく「ものづくりの心構え」でもあります。
「数字だけじゃない、“音でわかる精度”がある」
それを継ぐことが、現場の使命です。
アルミサッシ加工は今、スマートファクトリー化の時代を迎えています。
AIによる生産スケジューリング、
自動搬送ライン、
3Dスキャニング検査。
しかし、どんなに機械が進化しても、
“最終の仕上げ”は人の手でしかできない。
金属のわずかな歪み、締結時の感触——
それを感じ取る人間の感性が、ものづくりの最後の砦です。
11月の冷たい空気の中で、
アルミの輝きは一層美しく見える。
それは、職人たちが積み上げてきた努力と精度の証。
私たちはこれからも、
“見えない部分の品質”にこだわり続け、
住まいと社会を支える枠をつくり続けます。